【レビュー】『JSMEテキストシリーズ 材料力学』迷ったときにオススメの手堅い本
日本機械学会『JSMEテキストシリーズ 材料力学』
【目次】
第1章 材料力学を学ぶとは
第2章 応力とひずみ
第3章 引張と圧縮
第4章 軸のねじり
第5章 はりの曲げ
第6章 はりの複雑な問題
第7章 柱の座屈
第8章 複雑な応力
第9章 エネルギー法
第10章 骨組構造とシミュレーション
第11章 強度と設計
※より詳しい目次は公式HPにPDFで公開されている
【感想】
材料力学における重要事項は概ね載っており、最終章では破壊力学の初歩も取り扱っている。公式の導出もまずまず丁寧で分かりやすいため独学に向くと思う。取扱範囲が広く、そこそこ詳しいため、参考書としての所持もありだと思う。材料力学の教科書選びで迷ったとき、とりあえず購入しておけば間違いのない本だと思う。個人的には曲げと捩りと圧縮を受ける軸の解説があったのがうれしかった。
ただ自分が勉強した際、残念ながらこの本では、剪断応力図や曲げモーメントの考え方はよく分からなかった。これらを体得するには演習本が必要かと思う。
固体の変形に関して、この本に書かれていることより深く学びたいなら、弾性力学や連続体力学、異方性材料の参考書を探すしかないのではないかと思う。それほどきっちり書かれている本だと思う。