かなたはて

とりとめもないこと。

【レビュー】『化学工学のための数学』移動現象論の基礎が分かる本

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【目次】

第0章 化学工学のための数学に向けての準備
第1章 微分方程式と移動現象の基礎
第2章 種々の条件における物質・熱・運動量の移動現象
第3章 移動現象の相似性と3次元の移動現象に関する問題
第4章 移動現象の数値解析
第5章 数量化の基礎
第6章 確率の基礎
第7章 不規則変動するデータの解析

 

【感想】

 流体力学、伝熱工学、輸送現象を取り扱う移動現象論の入門にぴったりの本。5、6章は統計学の基礎、7章はフーリエ解析の基礎だったので読み飛ばした。

 所々、式や計算が間違っている気がするが、基本的に導出は丁寧で困ることはない。特に、物質の変形3形態である伸縮、回転、せん断の解説が丁寧でためになった。惜しむらくは、応力と変形速度の関係を説明しきっていないところ。

 また、流体解析の入門書としてもお勧めできると思う。4章で差分法の説明がなされている。初歩的なものに限ってはいるが、これもかなり丁寧であり、分かりやすかった。